2024/08/13 06:44

この小さいショルダーバッグは、10年以上前からあるデザインで、元々は別の革素材で作ってました。大、中、小と作り、その小のサイズです。文庫本と長財布は入るサイズです。シュランケンカーフ革で作ってほしいとのご依頼から復活しました。シンプルなデザインで、外ポケットが付いている。そのポケットはファスナー仕様ではなくオープンポケット。バッグが小さいのでオープンの方が使いやすい。シンプルなデザインが故に、少し遊びを入れ、引手の色を変えポイントとしました。一部の色を変更するだけで、ぐっとオリジナル感を演出できます。

基本的にバッグは横長のデザインが多く、縦長のバッグは種類がとても少ないです。私は若いころ、縦長A4サイズのセミショルダーバッグを愛用していたことがあります。縦に長いと、意外にすっきり見える。書類も縦にすっと収まるのでなんだかとても仕事が出来る人になった感じで大変気に入っておりました。しかし、世間では、縦長のバッグは持ちにくい代表みたいに思われているのが、なんとも歯がゆく思ったものです。
今回ご紹介するバッグは縦長で小さいショルダーバッグ。世間では受けが良い方ではありませんが、最近少しずつ探している方が増えたように感じます。スマホが席巻した頃と時を同じくして、小さいバッグが世間に認識されてきたように思います。ポシェット感覚で縦型でも小ぶりですので、手を入れても深みにはまることなく荷物の出し入れはしやすです。


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【シュランケンカーフ革について】
この革はシュランケンカーフと呼ばれるドイツのペリンガー社で作られた革です。大変丈夫な革で、クロームなめしの王様という感じです。どう丈夫かといいますと、まず、シュリンクされているので、革をきゅっと縮ませおり、元の革のサイズより20%小さくなってます。その分、革の繊維の密度が高くなりより丈夫になります。
例えば、防水加工された革ではありませんが、比較的雨に寛容で水分にも強いです。革表面が丈夫なので、傷はつきにくく、汚れは付いても強めに擦れば落ちます。デリケートな革の場合は革表面を擦らない方が良い場合もあるので、そういう意味では、比較的大雑把に扱っても寛容な革で大変実用的です。
革表面はとても丈夫で、色落ちもしにくい革ではありますが、染色してある色は落ちるが前提です。長く使用し、繊維がほぐれてくれば色落ちはしやすくなりますが、そこまでになる時間経過はとても長いと感じてます。
自然の革は長所も短所もあります。是非楽しみながらお使いください。

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