2024/08/16 07:18
道具として使うバッグは、やはり長く使えば痛み、使い方によっては壊れてしまいます。大事に丁寧にお使いいただいても年月には勝てません。職人は、お修理の経験も踏まえ、こういう風に壊れやすいから次作る時はこう直して仕立てようなど、常にアップロードしてます。革の癖や人がバッグを持つ癖をある程度把握しながら、デザインに合わせて作ります(職人談)
しかし、ものは長く使えば基本的には痛み壊れてしまいます。やはりファスナー周りなどのお修理が多いです。糸を全部取り、新しいファスナーテープに換えて縫い直します。この縫い直しは結構大変です。革の場合、同じ穴のところにミシンの針を入れて縫います。織物の生地と違い、革はミシン目が一度入ると、そこは穴になりますので、出来るだけ穴を広げない方が丈夫です。穴を広げてしまうと、強度が落ちてしまい、革が切れやすくなります。その為、職人は細心の注意を払って縫い進めます。新しくお仕立てする方が作りやすいと良く職人さんは話してます。そういう意味でお修理は思いのほか大変な作業です。

どんなに丈夫にお作りしても、使用頻度が高いバッグの口前は傷みやすい部分です。革の状態に問題がなければ縫い直しは可能です。もし、お気に入りのバッグであれば、お修理をお勧めします。もちろん、2代目、3代目、と別バッグをお作りしする方も多くおられます。また、お客様のお修理を経験した中で、印象に残っているお客様がいます。愛用していた革のバッグは、少し古びてきましたが、この革の味が大変良く、娘さんが使いたいと希望されたそうです。革の状態を見ると、まだまだ問題なくお使いいただけたので、内側がかなり汚れていた為、新しい裏地に交換するお修理をしました。裏地を交換する際、色を基本のベージュからオレンジ色に変更しました。オープン型のショルダーバッグだったので、内側のオレンジ色の裏地がチラリと見え、印象が随分変わりました。
次使われる方が喜んでいただける形でよみがえったケースです。そんな橋渡しもできるのだと、改めてお修理の必要性も感じました。
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TSUKKAでは、旧 piccino (ピッチーノ)のバッグのお修理もお受けしてます。
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(TSUKKAの徒然日記)