2024/08/24 10:13

一般に革の色の変化を経年変化と呼びます。経年変化はどんな革にも起こりますが、変化が速い革、変化が遅い革、見た目が随分変わる革、がございます。タンニンなめし(シブなめし)と呼ばれる革は経年変化しやすい革です。どんな革かと言いますと、その代表となる革はヌメ革です。あの白っぽい革です。だんだん飴色に変化していきます。タンニンなめしの歴史は古く、たぶん人類と共に歩んできた歴史があるかと思います。

また、染色してあれば、その色もどんどん変化します。
ブルー系の革は、青色系染料がたんだん退色し、黄見や赤見が強く表れる為に、みどりっぽく変化します。グリーン系の革にも青色系染料が含まれているため、それがだんだん退色するとだいだい色っぽく変化します。

タンニン系のなめしの場合、染料止めもできるだけしないため、感覚的にはすっぴんで薄化粧という感じです。その為、日焼けもしやすく色も変化しやすい、という状況になります。一般的には革らしい革と認識されているのがこのタンニン系の革なのかと思います。革味や革の変化を感じやすくとても親しみやすいかと思います。天然皮革のイメージも持たれているかと思います。

一方経年変化し難い革もございます。一般的にはクロームなめしと呼ばれているものがそれにあたります。クロームなめしと言っても、身体に悪い成分は0%です。クロームという呼び名が公害のイメージを想像させてしまいますが、なめしにおいてはそういう成分は0%です。現代のバッグやお財布や靴の8割から9割がたはクロームなめしまたは、クローム&シブのコンビネーションなめしとなるのかと思います。クロームなめしの歴史は比較的新しくたぶん100年程でしょうか?工業生産が盛んになると同時に発展してきたそうです。現代の技術がぎゅっと詰まってますので、経変変化はしにくく丈夫です。



しかし、タンニンなめしもクロームなめしも良い革は時間をかけて作ってます。もちろん時間をかけて作られた革はしっかりしてますし、丈夫です。革にもいろいろな種類の革がありますので、好みも人によって違いますし、年齢によっても好みは変化します。いろいろな革にトライしていただきたいと思っております。

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(TSUKKAの徒然日記)