2024/09/10 07:03

バックはどう作られるのだろう、とご興味をお持ちの方もおられるかと思います。今回はバックを作る前の下準備についてです。下準備、と一言で申しましてもたくさんございます。
まずは部品を添えます。金具、ファスナー、糸の色(上糸、下糸)、裏地、心材、等々です。
金具は主には尾錠(美錠)ですが、見えない部分にも金具を使います。カシメ、ホック、マグネット。カシメ一つにしても、革の厚みによって足の長いタイプのカシメ、短いタイプのカシメ、と種類があります。そして、サイズや色を間違えないよう準備します。
ファスナーは、表に使用するものと内側に使用するものでは太さ、長さ、素材、が違います。
糸は、太さはほぼ決まってますが、色をチェックして、上糸下糸を間違えないように準備します。結構似ている色が多いのですが、革にかけると一目瞭然、完全に違う色に見えるので、色番を間違えないようにしなければなりません。
裏地は革と同じようにパターンに合わせてカットします。内側のポケットのサイズに指定が入ればそれに合わせてカットします。また、あまりよく知られていませんが、裏地は本体のバッグより少し大きめに作ります。新しいおろしたてのバッグの内側の生地はぶかぶかまでではありませんが、ふわっとしてるなとお感じになったことはないでしょうか?理由は生地は伸びることはありませんが、革は性質上伸びるますので、伸びた時に革だけもしくは裏地だけに負荷がかからないよう、バランスをとる為に少し大きく作ります。
心材は、厚めの紙のようなものだったり、プラスチック製のものだったり、革だったり、いろいろとあります。主には、ストラップ部分やハンドルの部分に使用します。強度を必要としている部分には必須となります。

そして、パターンにカットされた革は、ミシンをかける部分を漉きます。ミシンをかける部分は革が2枚、3枚、4枚、と重なります。そのため、その部分を薄く漉きます。革によって、漉き難い素材があったり、やわらかい革や元々薄い革は漉くのが大変難しいです。
代表的な下準備だけご説明しましたが、細々とした準備がいろいろとございます。一つ抜けると強度などにも影響しますので、とても気の抜けない下準備です。

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(TSUKKAの徒然日記)