2025/05/06 10:49
1:ショルダーストラップ修理後
バッグのショルダーストラップを長くするお修理をしました。
かれこれ十数年はご使用いただいているバッグです。幾度が修理をしてます。革の層(繊維)の質が修理に耐えられ素材であれば縫い付けが可能になるので、アレンジなどを加えながら修理はできます。

2:修理前のショルダーストラップの長さ

3:修理前のショルダーストラップの付け根部分
十年以上経ったバッグの多くは、革の質が落ちてしまい再度縫い付けが出来ないのが普通です。その場合は、新しい革を取り換えるより、現状維持を目的にした修理にすることもあります。理由は新しい革と古い革との強度バランスの問題で、強度が違い過ぎるとどちらか一方に負担が大きくなり、よれてしまいがちです。革の種類にも大きく左右されますし、バッグをお使いになられた状況により革の質も個々に大きく違ってきますので、職人と相談してそれにあわせたお修理を心がけてます。
今回は、ショルダーストラップの付け根部分が切れてしまった為、ショルダーストラップの交換です。交換するなら、以前よりも少し長くし、美錠(バックル)を付けて長さ調節が可能なショルダーストラップに変更することにしました。
斜め掛けをすることが前提です。メッセンジャーバック風に、短めのストラップで背中側に斜めがけする様にお持ちいただいてました。短めに持つと大変持ちやすく疲れにくです。しかしながら、ショルダーストラップが短いので脱着する時、少々やりにくさがあったのも事実。その時に、ショルダーストラップの付け根部分に負荷がかかりやすかったのかもしれません。

4:修理後の尾錠付きショルダーストラップ

5:ファスナーポケットに引手を付けて使いやすくしました。
革材料があったため、バッグと同じ革でお修理が出来ました。古いバッグの場合、同じ革素材が無い場合も多く、同じ革を使用することが難しいです。その場合は似た素材を使います。時と場合によってお修理方法は変わります。
些細なことでも、直してみたい、こんなことできるの?というような想いがもしありましたら、お気軽にご相談ください。
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(TSUKKAの徒然日記)